TOP> HOME> OUR CONNECTION> 長谷川パンチ泰士(Taishi Hasegawa) インタビュー

UPDATE:2009年10月13日
スノーボーダー、長谷川パンチ泰士(Taishi Hasegawa)のインタビュー。
Text & interview by : GTSports
New Brand "HOLIDAY SNOWBOARDS"
■長谷川パンチ泰士(Taishi Hasegawa)一口メモ:プロスノーボーダーとしてFORUM SNOWBOARDSにサポートされた後、同じブランドのライダーだった米田博亮とDEF SNOWBOARDSを立ち上げ、ビデオクルーであるYOUNG GUNS FILMで仲間と共に活動。そして今回新たにHOLIDAY SNOWBOARDSというブランドを立ち上げた。また新たなシナリオがここから始まる。
:パンチ君は最近どんな活動をしているのですか?
:龍ヶ崎(室内ゲレンデ)で働きながらHOLIDAYのグッズを作ったりしているよ。これみてよ(おもむろにボトルを取り出す)。

:おー!前に話していたボトルが完成したんですね〜。
どこで買える予定なのですか?
:千葉のROYAL MAGICとか、龍ヶ崎やその近くのE-CREWっていうお店で試験的に販売させてもらっているんだ。
タンブラーとかも作ろうかと思っているよ。
:グッズ以外の活動はどうですか?
:HOLIDAYではスクールもやろうとしているんだよね。最初は龍ヶ崎で始めようと思っていて、コーチは予約制で、希望のライダーに教えてもらう事もできるシステムを考えてるんだ。
:スクールはトッキー君のアイディアなんですよね?
:そう。フライヤーもあるよ。トッキーが手書きで書いたのが。(笑)そうだ!ステッカー出来たんだけど見せたっけ?これ。
:あらー!ついにそういうのも作り始めたんですね。切り抜きステッカーですか?
:切り抜きじゃなくて、印刷してあるんだ。水に弱くて・・。
:水に弱いのは駄目じゃないですか!(笑)流石ですね。
:スノーボードで使えないからね〜(笑)
長谷川泰士の原風景
: 機械を作っていたんだ!?包装工場かと思いました。
:でもそこをすぐ辞めて、それからもう山へ行き始めた。でもまだ篭ったりはしていなくて、パチンコで勝った時に友達と「じゃあ山でも行こうか」っていう感じで・・。

:その頃はスノーボードブームだったのですか?
:結構ブームだったかなぁ。もうパチンコで勝った金で滑るのが楽しくてしょうがなかった。どうせだったら山にずっといたいなって思って、次の年からスキー場でアルバイトし始めたんだ。
:どの山にいたのですか?
:初篭りは群馬の丸沼高原スキー場のラーメン屋さんで働いていた。
:やっぱりラーメンに親指とか入れていたんですか?
:(笑)それはないけど、たまにレジ打ち間違えたりしていたよ。(笑)そこからスノーボード人生がはじまって、丸沼で滑っていた桂(須藤桂)とかキョウスケ(宮崎匡介)達を見て衝撃を受けた。
:上手い!みたいな感じですか?
:なんやねん!みたいな。千葉出身なのに大阪弁が出ちゃう(笑)。
そのくらいの衝撃を受けて、もっと上手くなりたいなーと思った。その冬働いたお金で夏にニュージーランドにも行くようになったりして、行動派だったね。
:確かにそれは行動派ですね〜。
:こうしちゃいられないと思って。もっと上手くならないと駄目だ、みたいな。
なんでだろう?でも二人がカッコよかったからね。
それで、ニュージーにいったらそこでメルトダウンの撮影をしていたの。ピーター・ラインとか、ジェイソン・ブラウンとかテリエとかたくさん有名人が来ていて「うわぁ〜」と思った。
:もっとヤバイみたいな(笑)
:そこで初めて生ジェイミー・リンをみたんだ。沢でトゥイークとかやっていて、凄くカッコよかった。
ニュージーから帰ってきたら、スキー場のアルバイトだと滑る時間がないと思ってペンションに居候したんだ。
そのペンションが偶然にも桂の実家で(笑)。
: あー、あの丸沼のペンション村のやつですね。凄い偶然だ。
:その時に桂はアメリカかどこかに留学していていなかったんだけど、この年はものすごい大雪で屋根の雪下ろしをしていた桂の親父が雪の下敷きになっていたんだ。雪を掘っていたら桂の親父が出てきたから驚いたよ(笑)俺は命の恩人だよ(笑)。
でもそこで居候しながら沢山滑るつもりがあんまり滑らせて貰えなかったから一ヶ月ぐらいで辞めて、駐車場とかロビーで過ごして毎日滑っていた。
そんな生活を少しやっていたら地元の人が「近くにE’S BARっていう居酒屋があって、そこで居候させてもらえるからそこに行きなよ」って言ってくれて。
それから朝から晩まで滑って、滑って、滑りまくった。夜はそこで皿洗いとかして。土日だけオーナーが赤城インターチェンジで焼き鳥とか大判焼きの出店を出していたから土日はずっとそこで焼き鳥焼いていた。その時一緒に居候していたのが、MOSSのライダーだった栄さん(荒井栄 TWO EIGHTオーナー)だよ。

:すごい繋がりですねー。何とかなるもんなのですね。
:その年からハーフパイプをやり始めて、たまに浅貝に行くようにもなって。その年の夏もニュージーランドに行って、そこで今の彼女(嫁)と出会ったんだ。それから2年後プロになったっていうのは、かなりエリートっぽくない?(笑)プロになってから2年ぐらいはずっと大会に明け暮れていて、わざわざスイスにまで行ってワールドカップに出ていたよ。すんなり予選落ちしたんだけど。(笑)
米田博亮やYOUNG GUNS CREWとの出会い

:ヨネさん(米田博亮 Hiroaki Yoneda)とかYOUNG GUNS FILM(ヤングガンズフィルム)のみんなと会ったのはいつくらいなんですか?
:22か23歳の時だったと思うよ。
ヨネさんとは榊原好太郎っていうお互い共通の友達がいて、こいつのおかげでオカケン(岡健二 Kenji Oka / YGフィルマー)とも知り合いになったんだ。
初めて一緒に篭ったのはアクシオム(スキー場)だったんだけど、みんなパイパー(パイプ好き)だったから1日中パイプしかしてなかったよ。
(写真:左からパンチ、大平修、米田博亮、佐藤慎二)
:もうオカケン君はビデオとか撮ってたんですか? ・
:まだ全然ビデオは撮ってなくて、オカケンもプロになろうとしていたみたい。まあ、「お前は無理だよ」とか思っていたのだけど。(笑)でもパイプのエアターンとかは凄く上手だったな。 オカケンがビデオをとりはじめたのは、YOUNG GUNS FILM(ヤングガンズフィルム)をはじめてからなんだ。

(ヤングガンズクルー photo:Hi-see)

:どういうきっかけでYGを始める事になったのですか?
:27歳の時にGUSHの撮影でカナダに来てたんだけど、僕はケガをして部屋で長い事腐ってたんだ。
その時一緒の部屋にいたのが、ダイちゃん(竹野大輔 Daisuke Takeno)とサムちゃん(大平修 Osamu Odaira)だったんだけど、みんなケガしていたから朝から晩までずっと引きこもっていたよ。
そこでイロイロ考えたんだ。このままじゃヤバイ、俺も何かしなくちゃって。この頃になると大会にもだんだん出なくなって、撮影ばかりするようになってきたんだ。REDEYES’ FILMやUNKNOWN(UKV)のビデオに出させてもらってたんだけど、自分でもビデオを作りたいと思い始めたんだ。
部屋の中でボケーっとしながらビデオの事ばかり考えてた。日本に帰ってからヨネさんとオカケンに一緒にやろうっていったんだ。
YOUNG GUNS FILM誕生!
ちなみに名前はヨネさんが考えたんだ。それから6年間DVDを作ってきて、友達と一緒に海外撮影に行ったり、旅して楽しかったし、スノーボードのスキルも上がった。
そのおかげで今の自分があるんだと思う。いやな事もいろいろあったけど本当にやってよかったよ。一緒に撮影してきた皆には本当に感謝してるよ。
みんなのおかげで今までやって来れたんだから。本当にありがとう。
DEFとHOLIDAYの話

:これまでの話はスノーボード漬けの毎日だけど、パンチ君も今は2児の父親ですよね〜。
:上の子は3歳で、下の子は今年の4月に生まれたばっかり。
:これから20年以上稼ぎ続けないといけないわけですね。
:そうなんだよね〜。まあでも子供がいると自然と頑張らないと、っていう気持ちになるからね。
仕事していても辛いと思わなくなったかな?今の職場も楽しいし。(笑)
:DEFから独立して、HOLIDAYを立ち上げたって言うのはどういったきっかけがあるのですか?
:う〜ん。やっぱり代表っていうか、一番上がはっきり決まっていなくて、方向性がブレて来ちゃったっていう感じで・・。

:バンドが解散する時の奴ですか。
:そんなにカッコイイ理由じゃないかな。(笑)DEFはブランドイメージもカッコイイし、やっていて楽しくて凄く好きなんだけど、自分が考えるスノーボードが変わってきてしまって。 今までは僕のイメージを突き通してきて、結構ヨネさんの意見を聞いていなかったかもしれない。(笑)
:ワンマン社長っ!(笑)
:そうでもないけど、ただ人一倍頑固なだけだよ。
:お互いの活動の拠点が少し遠いって言うのはありましたか?
:コミュニケーションは少なくなったかもしれないけど、携帯もあるしパソコンもあるんだからそんな事は理由にならないよね。
でもこれからDEFはヨネさんが引っ張っていってくれるからもっと良くなると思うよ。
ドメスティックのブランドでDEFみたいなイメージのブランドは無いし、こういうイメージのブランドが無いとスノーボードって本当はカッコイイ物なのにスポーツっぽくなっちゃうんじゃないかと思う。
(写真:ヨネ&パンチ photo:Hi-see)

:じゃあHOLIDAYはパンチ君が親方でやっていくんですね。
:親方やっています。自分の失敗から経験を積んで行こうかなって。数々の過ちをここで懺悔して、これをバネに次の過ちを犯そうかな。(笑)
HOLIDAYは自分が仕事をしながら山に行くようになってから、「休日って大切だな、これをいかに充実させていくかによって毎日の過ごし方も変わっていく」と思い始めたんだ。
コンセプトは「Viva La Holiday もっと楽しい(すばらしい)休日を」。
:ライダーはトッキーとか、いずみちゃんとか若手の子がコンセプトに賛同してっていう感じですか?
:ぶっちゃけて言うと、最初に声をかけた時にはまだそこまでイメージは固まってなかったのだけど、皆と一緒にやりたいなーと思って。いずみちゃんとかも一時は引退みたくなったんだけど、まるっきり滑らなくなるのも寂しいからさ。 それからコンセプトとか企画を見せながら一緒にやろうって話になっていったんだ。

:いずみちゃんは裏番長ってワケですね。(笑)今後のプロモーションとか開発は皆でやるのですか?
:シーズン中はずっとサンプルボードに乗ってもらっていたから、それだけ長い間乗っていればその板の良い所も苦手な所も見えてくるでしょ。
ライダー以外にも色々な人に乗ってもらったんだ。今はそういう人たちの意見をフィードバックして作っていく感じかな。
ちなみに僕はちゃんと踏んだらカービングできる板が好きなんだ。
:でもパンチ君って結構スタンスが広いイメージがあるのですけど、あれでカービングできるのですか?
:いや、スタンスは56cm無いぐらいなんだよね。広く見られがちなのだけど、毎回計るから60cmとかじゃないよ。
HOLIDAY SNOWBOARDSの仲間たち
:チームの皆を紹介してください。親方がライダーの皆をどう見ているかっていう。
●時田敬司(Takashi Tokita)について

:
うーん、トッキーは・・・、なんだろうね。(笑)
上手いから一緒にやろうっていうワケじゃないんだよな。
今までビデオとか一緒に作っていて、撮影とかにもストイックに取り組んでいて。
転んでも転んでも立ち上がって、っていうのを見てきたり一緒にビデオの営業に行ったりして。
まあ暇なだけかもしれないのだけど(笑)。
でもこいつは信用できるなって感じかな。言いたい事も言えるし。
●天池いずみ(Izumi Amaike)について

:
いずみちゃんは、裏表がないから何でもズバって言ってくれる。色々褒めてくれる人はいるけど、悪い所を直接言ってくれる人はあんまりいないんだよね。
:やっぱりお母さん的存在になっちゃいますよね。(笑)
:(笑)まあそういう所が好きかな。あと、いずみちゃんも別の仕事をしながらの活動だからブランドイメージにも合うよね。色んな所で頼りにしている感じかな。 皆の事を言うって難しいね!?照れるよね。(笑)
●上野れんじ(Renji Ueno)について

:
若手のれんじは結構色男かな。
トッキーとよく一緒に行動していたから紹介してもらったんだけど、アルツのパイプを全部スイッチで綺麗にエアターンしていたり、滑りが凄いと思ったね。
人見知りで初めはあまり喋らなかったけど。
: どっちが人見知りしてたんですか?
:両方だろうね(笑)
性格的にもコッチ寄りというか不器用な感じ?滑りはそこまでじゃなくてもスポンサーに上手くアピールできる人っているでしょ?
もう一人のナベタカもそうなのだけど、この二人は絶対にそういうのが出来ないタイプ(笑) そういう所が良いよね。スノーボードが好きで滑り込んでいるし。
●渡辺たかし(Takashi Watanabe ナベタカ)について

:
立ち上げのメンバーはトッキーといずみちゃんと俺とれんじだったんだけど、ナベタカと一緒に滑っているうちに「ちょっと乗ってみない?」って声をかけたんだよね。
地味なの、滑りが。(笑)
凄い技をやっても凄く見えない。安定していて簡単に見えちゃう。
実は大会の実績も色々ある実力派なんだけどね。
:これからどうやって皆を売り出していきますか?
:とりあえずは皆の滑りを露出させていきたいな。プロモーションビデオとかホームページで動画とか。インタビューもやったりして素顔をさらけ出したい。イベントに顔を出して一般の人と触れ合ったり。
:最後にライブマグを見てくれている人にコメントを。
:いやぁ〜いつも戸惑うんだよね。こういう質問は・・・。・・・。頑張って良い板を作っていくから・・。違うな〜。そんなんじゃない。

:パンチ君が感じているけど、皆に伝わっていないような事ではどうでしょう。
:んーとね。
最近のスノーボードはパークでグルグル回ったりしているのが流行っていて、それが出来ないと何かつまらなくなっちゃって滑らなくなっちゃう人もいるのだけど、そんな事をする必要はどこにも無くて、友達と遊んでいるのが楽しいっていうのがスノーボードだから、ずっとスノーボーダーでいて欲しい。
そういう人たちにHOLIDAYの板に乗ってもらいたいな。
:うわ〜良いの出ましたね〜!まとまった!
:良いのがでた〜!最後に!!
僕はずっとライダーとしてやってきたんだけど、今度は板を作ったり営業したりと裏方の役目もしなければならないでしょ。
僕はそういった面ではまだまだこれから。色々失敗する事もあるけど、頑張ってやって行こうと思っているから、店で見かけたら気軽に声を掛けて欲しいな。
これからも宜しく!



